
『砂漠のライオン』[ Lion of the Desert ](1981)/リビア・アメリカ・イギリス合作
“トメッリ自動車化歩兵連隊の全滅に伴い、グラッツィアーニの心は決まった。
もはや抵抗勢力はムフタール一味だけではない。戦う相手は、住民全部。ローマに学び、反抗分子を徹底的に排除する。畑を焼き、井戸を埋め、家を焼き払い、不毛の地に変え、住めなくする。住民は一ヶ所に集め、危険がなくなるまで鉄条網で囲んでおく。情けは無用。自業自得だ。はむかう者があれば、見せしめに10人に一人を殺す。50万人もの収容は恐ろしく困難な作業だとしても、断固実行する
この命令をサルサニ大佐は、一切の感情を交えず忠実に遂行していく。この惨憺たる有様を見たオマール・ムフタールは、我々のせいで、罪のない人たちが死ぬ。コレは我々の落ち度か?≠ニの思いが頭の中を駆け巡る。
移送途中の住民たちを助け出すために強襲するも装甲車部隊に反撃され、救出できずにかえって損害をこうむりやむなく撤退することに。
住民は着々と移送され私財を没収された上、砂漠のど真ん中に作られた収容所に送り込まれていく……”
ここで登場するトメッリ、サルサニ両大佐は、グラッツィアーニ歓迎パーティの服装からもわかるとおり国民ファシスト党員(PNF)で、ムッソリーニがファシズム体制を強固にするために1923年1月に創設された、志願制の国防義勇軍(MVSN;Milizia Volontaria per la Sicurezza Nazionale)の所属。
イタリア陸海空軍の統帥権は国王にあり、その国軍の牽制と権力基盤の強化を目的に国防義勇軍を創設。後に国王も認めるところとなり、陸海空につぐ4軍の地位を手中に収めます。
その存在はイタリアの正規陸海空軍の海外派兵の尖兵になり、第2次世界大戦開戦時には、34万人の国防義勇軍が各戦線で任務についていました。
こう書いてくると創設理由からなにからヒトラーの親衛隊と酷似していますが、知名度は圧倒的に親衛隊で、国防義勇軍はほとんど知られてないのが辛いところです。
豆狸的には、軍装のカッコよさでは独伊甲乙付けがたく、硬派のドイツ軍、軟派のイタリア軍で、おシャレな点ではイタリア軍が一歩リードしていると思います。
今回のサルサニ大佐の軍装も、MVSN山岳帽に第1次世界大戦のアルディーティ(突撃兵)の開襟服のデザインを踏襲したMVSN野戦服と将校用の乗馬ズボンにブーツ。
これって、結構カッコいいと思うんですけど?
はじめまして.
消印所沢と申します.
唐突にメールさせていただくご無礼をお許しください.
さて,このたび拙作サイト
「軍事板常見問題&良レス回収機構」
におきまして以下のQ&Aを作成する際,貴ページを参考にさせていただきましたので,
報告させていただきます.
http://mltr.ganriki.net/faq23.html#arditi
引用の範囲にとどまっていると当方は考えますが,
もし差支えがございますようでしたら,
遠慮なくお申し出いただければ幸いに存じます.
それでは今後ともよろしくお願い申し上げます.
草々
豆狸もそちらのサイト拝見させていただきますので、今後とも宜しくお願いします。